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前家賃の特徴

前家賃とは、戸建て賃貸などを契約する際に前もって支払う家賃を指します。現在、多くの賃貸物件で前家賃が採用されていますが、実は民法614条で「賃料は、動産、建物及び宅地については毎月末に、その他の土地については毎年末に、支払わなければならない。」と記載されています。民法に従うと、賃貸物件の家賃は毎月末、つまり後払いで支払うのが原則です。しかし、法律上は契約自由の原則があり、賃貸借契約書の内容が優先されるため、現在ほとんどの管理会社は前家賃を採用しています。

前家賃の仕組み

賃貸物件に入居する際、きりのよい月初から入居できればいいですが、入居者側や管理会社側の事情により、月初からの入居が難しい場合も少なくありません。月初以外の日程で入居する場合、前家賃は「日割り家賃×日数＋翌月家賃」となります。

例えば、3月20日から入居すると、3月20～31日までの12日間と4月分の家賃を契約時に支払う必要があります。物件によっては、翌月分だけでなく翌々月分までの家賃の支払いが必要な場合もあるため注意してください。前家賃ではなく、後払い制度の物件や一定期間家賃が無料になるフリーレント物件もありますが、現状では先払い制度を採用している物件が多くを占めています。

前家賃を支払う理由とメリット

先に家賃を支払う理由は、貸主と借主の安心のためです。基本的に賃貸の支払いは退去時まで前払いです。例えば、4月分の家賃なら、3月の指定された日に支払いを行います。貸主や管理会社は家賃から収入を得ていますので、未払いが起きてしまうと収入が入らず大問題です。前家賃を採用することで貸主や管理会社は先に収入が得られますので安心できます。借主も翌月の家賃を先払いするため、家賃の心配をせずに安心して過ごせます。貸主と借主の両者が安心して契約ができるように、後払いではなく前家賃を採用している物件が多いといえるでしょう。

前家賃は支払わなければならない家賃を先払いしているだけですので、最初の出費は大きく感じますが、損をしているわけではありません。反対に先払いにより、退去時には退去する前の月に支払いが済みますので、退去直前の金銭的負担が軽減できるメリットもあります。

前家賃以外にどのような費用がかかる？

戸建てを借りるために必要な初期費用は、敷金や礼金、仲介手数用、火災保険料、前家賃などです。戸建て賃貸の初期費用は、家賃の約5～6ヶ月分が相場となっています。

ちなみに敷金、礼金は家賃1ヶ月分に設定されていることが多く、仲介手数料は法律で家賃1ヶ月分が上限と定められています。火災保険は入居人数により多少上下しますが、約1.5～2万円が相場です。

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